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New Colombian Coffee "Astrid Medina #10 "

New Colombian Coffee
Astrid Medina #10

Fuglen Coffee Roastersが始動してから今年の夏で3年が経とうとしています。
約3年の間に50種類以上のシングルオリジンコーヒーを皆様にお届けしてきました。
私達ロースターにとって買い付けたコーヒー豆をどの様に焙煎し、そのポテンシャルを引き出すのか考える事はとても大事な事です。試行錯誤を繰り返して常にそのコーヒーと向き合わなければなりません。

同じ様にどんなコーヒーをどこから買い付ければ良いのか考える事もロースターの大きな仕事です。
知識や情報の共有が進み、高い品質のコーヒーに以前よりもアクセスしやすくなった様に感じますが、その中で何を選択するのかはとても重要な仕事です。

生産者の顔がイメージできる、どの様にコーヒーを栽培して精製しているのか知っている。
味が美味しいことは大前提ですが、それ以上の事を私たちが想像できるかどうかも大事なポイントになってきました。

Astrid Medinaは今回が初めての買い付けですが、昨年Colombia訪問の時からずっとお届けしたいと思っていたコーヒーです。

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ASTRID MEDINA #10 / COLOMBIA

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FLAVOR PROFILE:
新鮮なオレンジのような風味と、ベリーのような甘さ。


Farm: Finca Buenavista
Farmer: Astrid Medina
Region: Gaitania, Tolima
Country: Colombia
Altitude: 1850 masl
Varieties: Caturra
Crop year: 2016

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Astrid Medinaはこのコーヒーを生産している女性の名前から名付けられています。
彼女はAstrid Medina Pereira。コロンビアでは第3のコーヒー生産の規模を誇るトリマ県の南部、Gaitaniaという地域で、父親から受け継いだFinca Buenavista(ブエナビスタ農園)を運営しコーヒーの生産を行っています。
2015年のCup Of Excellenceで優勝した事を皮切りに、世界中のコーヒーバイヤー達の注目を一気に集めた生産者でもあります。

彼女の農園があるGaitaniaという地域は人里から遠く離れたところにあります。道路などのインフラが整っていなかったことから交通アクセスが悪く、また長い間政府軍とゲリラによる紛争が続いていたため、何年もの間コーヒーバイヤー達が訪れる事がほとんどありませんでした。
そのためこのエリアはコーヒー生産に関してはあまり人々の注目を集めていませんでしたが、2015年にAstrid MedinaがCOEで優勝した事や、急速なインフラの発達によりトリマとそのエリアの生産者は今非常に大きな注目を集めています。

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農園のサイズは約15ヘクタールでそのうち10ヘクタールがコーヒーの栽培に使われています。
ブエナビスタ農園ではAstrid Medinaの家族や夫Raulの家族も働いており、ほとんど全ての運営が家族によって行われています。特に収穫の時期には家族が集結し協力するので、コーヒーの栽培は彼女と彼女の家族にとって単なる仕事ではなく家族行事の様な意味もあるのかもしれません。

ここではコーヒーチェリーは丁寧にハンドピックされ、12~16時間の発酵の後、品質の良いコーヒーとそうでないコーヒーに選別されます。それぞれの工程には沢山の人間が関わっています。

ピッカーとして働く人々は決して高くない賃金で働かなければならず、それはここFinca Buenavistaでも同じです。彼らに継続して働いてもらいながら、高い品質を維持するためにどの様な作業が必要か理解してもらうのは本当に大変で、そして必要不可欠です。
ピッカーの中には自分たちの生活がかかっているので、品質の良し悪しよりも賃金につられて何の前触れもなく別の農園に移動してしまう人もいます。しかし必要な人数が働かなければ、コーヒーチェリーを的確な時期にピックする事ができず、収穫されたチェリーの品質は下がってしまいます。
そういうトラブルが起こらない様、彼らはピッカー達と理解し合うための努力を怠りません。
Astridと夫Raulは、収穫から精製までの全ての工程で一つでも間違いがあれば本当に品質の良いコーヒーは作ることはできず、良いコーヒーを作るためには共通のゴールを見据えて理念を共有し、積極的にコミュニケーションをとる事が大切だと考えています。

選別後、綺麗な水で洗われたコーヒーはドライイングベッドに移され乾燥させます。Tolimaでの乾燥工程は主に小さなパティオか、放物線状の風通しが良いドライイングベッドで行われます。Astiridが持っているドライイングベッドは雨避けも通気性もとても良く、文句のつけようがない様です。

この乾燥工程でコーヒー豆を決められた期間かつ一定の水分量まで乾燥する事ができなければ品質に大きな影響を及ぼします。もし規定量まで水分を飛ばす事ができなければコーポレーティブに出荷する事ができない事態もありえます。
コーヒーの栽培や精製が天候によって影響を受けてしまうのは避けられないことですが、こういった設備にきちんと投資をすることが品質を一定以上に維持し、コントロールすることに繋がります。

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Astridはコーヒーの生産に強い情熱を持っており、そして新しい意見や情報・技術に常にオープンマインドでいる生産者です。同時に自分のパートナーや子供達のケアを忘れない彼女の力強さをとても尊敬します。
Nordic Approachの面々も、初めて彼女と夫Raulに出会った時に彼らが素晴らしいコーヒーを作る生産者だとすぐに理解したと語っています。

情熱を注ぎ、丁寧に厳格に作られたコーヒーはカップクオリティにその努力がしっかりと反映されます。彼女の元から届いたコーヒーはフレッシュな果実を思わせる様な鮮やかな酸味とジャムの様なしっとりとした質感とその甘さが本当に素晴らしい。
あまり多くの量を購入する事ができませんでしたが、是非みなさん一度飲んでみてください。

オマケですが、Nordic Approachが作ったコロンビアの動画です。
1分くらいから少しだけFinca Buenavistaの風景を見る事ができます。
お時間のある時にどうぞ。

New Ethiopian coffee arriving

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ノルウェーは首都オスロを拠点に、世界中の様々なコーヒーの原産国で活動するグリーンコーヒー専門商社 Nordic Approach。

Fuglen Coffee Roastersは彼らをソースの一つに、高品質で素晴らしい風味を持つコーヒーを買い付けています。

彼らから5月末に新しいエチオピアのコーヒーが届きました。

『Dhilgee Lot 2  / ディルギー ロット2  』

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FLAVOR PROFILE

柑橘とネクタリンの風味。甘い余韻。

Flavor of citrus and Nectarine. Sweet aftertaste.

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Beyene washing station

Region: Kochere, Gedeo, Yirgacheffe

Altitude: 2100 masl

Picked: 2016-2017

Farmers: 周辺の約600の小規模農家

Varietals: エチオピアの原種。

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このコーヒーはエチオピア南部のオロミア州南西コチェレというエリアのバンコ地域からきています。

バンコ地域周辺に点在する約600の小規模農家によって精製所に持ち込まれたコーヒーの中から、厳密なグレーディング作業によって最高級のグレード G1 のみに選別されたコーヒーを使用し、更にそこから細かいLotに分けることで品質管理とトレーサビリティーを維持しています。

コチェレは華やかで複雑な風味を持つコーヒーが高く評価されているイルガチェフェ地域の下に位置しており、同じくイルガチェフェコーヒーの生産で知られています。

今回私たちがお届けするDhilgeeは下のNordic Approachが独自に作成したECX color wheelによって判別され名前がつけられています。このColor Wheelは簡単に言うと、コーヒーの判別をエリアや精製所ではなくその風味によって行おうという取り組みです。現在のColor wheelはwashedタイプのコーヒーを6パターンに分け、naturalを2パターンに分けています。

Dhilgeeは濃い紫の部分のflavor profileに該当するコーヒーで、私たちが購入したのはその中でさらに細かくLot分けされたうちのLot 2です。

綺麗なマウスフィールとネクタリンや色の濃いオレンジを連想させる爽やかでしっとりとした甘さに、フレッシュな柑橘が持つジューシーさを持つ素晴らしいコーヒーです。

エチオピアにおけるコーヒーの売買取引は主に3つのパターンに分ける事が出来ます。

1. cooperativeと呼ばれる農協やunion(cooperativeより大きい組織)から直接買い付ける

2. 単一農園からECXのオークションを通さずに直接買い付ける

3. Ethiopian Commodity Exchangeを通じてエリアごとの精製所から買い付ける

 

私たちがお届けしてきたエチオピアのコーヒーの中では

Layo Tiraga, Hunkute, Biftu Gudinaなどが

1. cooperativeと呼ばれる農協やunion(cooperativeより大きい組織)から直接買い付ける

に当てはまる方法で買い付けされています。これらの買い付け手段では、一人ひとりの小規模農家までは辿り着くことはできませんが、精製所やcooperativeで働く人々と直接関わることができます。また彼らから継続してコーヒーを購入することで、毎年の収穫の品質の変化も見て行くことが可能になります。

ECX Color Wheelとは

3. Ethiopian Commodity Exchangeを通じてエリアごとの精製所から買い付ける 

に該当する売買に関する取り組みです。

通常 Ethiopian Commodity Exchange=エチオピア農産物取引所 を通じて取引されるコーヒーはKochereやYirgachefeなどのエリア、又は精製所等とグレード(G1,G2,G3,G4,G5)によって判別されます。エリアはYirgachefe、Sidama、Jimma、Harar、Limmu、Kaffa、Tepi、Bebeka、Lekemptiと合わせて主要な9つの地域に分けられています。

実際にエチオピアでコーヒーが生産されているエリアは優に100を超えているにもかかわらず、ECXを通じたオークションでは9つの大まかなエリアにカテゴライズされてしまいます。

故にひとくちにKochereやYirgachefe,Sidamoと呼ばれるコーヒーが出品されても、様々な環境下の地域から収穫された、異なる種類の原生種が混じりながら集められているため、同一エリアでも決して同じ風味や品質ではありません。

そういった条件の中でグレードや優れた地域特性を持つエリアの名前だけでコーヒーを買い付け・販売するということは売り手にとって透明性が維持しづらく、買い手にとっても情報量が少なく困難な状況でした。

Nordic ApproachはこのColor wheelによって、数あるコーヒーの中から特定のコーヒーを選んで買い付けた理由をflavorとして情報化することで、買い手に自分が買い付けたコーヒーがどこから来てどの様な風味を持ったコーヒーなのか認識可能にし、追いかけづらいエチオピアでのコーヒーの取引に透明性を持たせようとしています。

ECXによってコーヒー取引の透明性の維持が難しくなっているということを書いてきましたが、本来はエチオピア国内の農産物に携わる人々を保護するための大事なシステムです。

この組織は、エチオピア農産物取引所やエチオピア商品取引所と呼ばれ、農産物取引を規制・管理するための国主導の保護システムとして2008年に発足しました。ECX発足以前のエチオピアには確立された商品取引のシステムや中央市場と呼べるモノがなく、小規模農家は自分達が作っている農作物の市場価格や評価、国全体での収穫量とそれに伴う価格変動を知る事が出来ず、農業を通じて利益を生み出す事がとても難しい状態でした。

また、身内の小さい取引を除いては、商品の売り手と買い手がつながる事がほとんどなく、実際に生産されている農作物のおよそ3分の1程度の商品だけが市場に出回っていたのでした。

ECXは国外に輸出される指定の農産物を集荷・選別し、エチオピア農産物市場の一元管理を図っています。輸出品の品質を管理することで、輸出品そのものの価格を適正価格以上に維持し、生産者の収入を安定させることも目指しています。また輸出される農作物の国外市場価格も農家に提供しており、生産者が農作物の適正価格を知ることを勧め、生産者の利益も保証しようとしています。

市場情報にアクセスするためのインフラや電子機器の導入・整備も積極的に行っています。

コーヒーに関して言えば、ECXを通じてコーヒーの売買取引を行うことで、無数の無名の生産者が自分たちのコーヒーに地域ブランド的な付加価値を加える事もでき、市場がどの程度のボリュームを必要としているのか知ることも出来るので、コーヒーが不当に低い価格で取引されるのを農家自身の手で回避することが出来ます。

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エチオピアでは毎年素晴らしいFlavorを持つコーヒーが沢山生産されています。

アフリカのコーヒーの中でも、その特有の華やかさや果実を思わせる酸や甘みに心を奪われた方も多いのではないでしょうか。

私たちにとっても、コーヒーは世界各地の様々な場所で育てられ、品種や気候条件・精製過程によってそのキャラクターに大きな多様性があるのだ、といつも感じさせてくれるのもエチオピアのコーヒーです。

今回のNordic Approachの新しい取り組みによって、品質が高いコーヒーを透明性を維持しながら買い付ける選択肢が増えたのは私たちにとっても非常にプラスな事です。

少し長くなってしまいましたが、Dhilgee Lot 2 是非お試しください。

コーヒーを飲みながらエチオピアでどの様にコーヒーが扱われているのか想像してみるのも、楽しみ方の一つかもしれません。

 

フグレンのコーヒー、この5年間を振り返って

私の名前は小島賢治です。
Fuglenの日本の代表を務めています。

先週、5月10日にフグレントウキョウはオープンから5年を迎えることができました。
今回のNews Letterではこの5年間を振り返りたいと思います。
 

今から5年前の2012年5月10日、フグレントウキョウのオープンと共に、ノルディックライトローストのコーヒーを日本、そしてアジアに広めていくチャレンジが始まりました。

私のバリスタとしてのキャリアはオーストラリアのシドニーのスタイルとして始まりました。
厳密にそのようなスタイルの定義があるかはわかりませんが、私が学んだことを簡単に説明します。
中深煎りの酸味の少ないコーヒー豆をエスプレッソとしては少し粗めに挽き、トリプルバスケットと呼ばれるフィルターバスケットに22グラム前後の豆をガンガン押し込み、強い力でタンピングし、蜂蜜のようにゆっくりと落ちる液体をシングルで15mlくらい抽出した、いわゆるリストレットです。
とても甘く、少しビターでダークチェリーチョコレートの様な味わいでした。
そしてフィルターで抽出したコーヒーにはあまりこだわらず、ミルクベースのエスプレッソドリンクが主流です。
 

その後、ノルウェーのオスロで体験した衝撃のエスプレッソやエアロプレス、ポットからでてくる作り置きのコーヒーまでもが、それまでの私のコーヒーへの概念を180度変えました。

 FUGLEN TOKYO オープニングの夜

FUGLEN TOKYO オープニングの夜

日本人にとって昆布やカツオ節、椎茸などでとった出汁はとても馴染みがあり大切です。
いい出汁は見た目はあまり味がなさそうですが、飲んでみると強く深いコクのある味がします。

オスロで飲んだコーヒーはまさにそれに近く、果実を煮込んだスープのようなものまでありました。
それらが全てコーヒー豆がもともと持っている成分を、焙煎により熱を加えるというシンプルな作業で引き出した個性だと知った時、この飲み物に人生を捧げてもいいと思いました。


オスロでのエスプレッソの抽出方法は私が学んだシドニースタイルとは逆で、中煎りよりも少し浅いローストのコーヒーを結構細かく挽き、18〜19グラムバスケットに詰め、体重を載せない程度にタンピングし、フルショット、見た目はどばーっという感じで長く抽出します。
はじめはあまりにも違いすぎて、理解することができませんでした。

そういう経験を経て、使用する生豆の品質や抽出に使う水の性質によって、コーヒーの作り方を変えていく必要があると理解することができました。

そして美味しいコーヒーを作るために一番大切なことは、素材である生豆の品質だと確信しました。

 FUGLEN OSLO 朝の風景

FUGLEN OSLO 朝の風景

オスロのフグレンは自社で焙煎をしていません。

Tim Wendelboe、KAFFA, Supreme Roast Works (SRW), S&Hなど基本的に異なるオスロにある4社のコーヒーを仕入れています。
今ではいろいろなカフェで異なるロースターのコーヒーが飲めますが、10年も前からこのスタイルだったのはオスロのフグレンくらいだったと思います。

オスロのフグレンで働いていた時、私は毎日違うロースターのコーヒーを飲み比べ、それぞれのロースターの選ぶ豆、焙煎のアプローチの違いを楽しみながら勉強していました。


ある日の朝、バリスタをしているとコーヒーの配達にTim Wendelboe本人が来ました。
とりあえず、Tim本人が配達していることに驚きました。
そして、Timは私にエスプレッソを注文しました。

その日、提供していたエスプレッソはSRWの豆でした。
私はその頃ノルウェー語はもちろん、英語も全く話せませんでしたが、なんとか片言で「今日はあなたのコーヒーではないですよ」と伝えると、「もちろん、いいですよ!」ということになり、人生で初めてTimにコーヒーを作りました。

彼は「美味しいよ!」と言ってくれてお金を払おうとしたので、「お金はいらないです」と伝えると「いや、いいコーヒーだったし、払いたいから」と言ってお金を渡し次の配達に行きました。

短い時間でしたがちょうど良い緊張感に研ぎ澄まされ、自分が成長した感覚を覚えました。

その時から私は、まずはこの人を目指していこうと密かに心に決めました。

 Tim Wendelboe(中央)とNordic ApproachのJoakim(左

Tim Wendelboe(中央)とNordic ApproachのJoakim(左

フグレンの東京店では2014年の自社ロースター設立まで、オスロのフグレンと同じようにオスロのロースターのコーヒーを空輸していました。

私たちが提供していたコーヒーはそれまで日本で飲めるどのコーヒーよりもライトローストで酸味が強く、ほとんどのお客様は初めて飲む味だったに違いありません。

私も日本人なのでこの味が浸透するには時間がかかると予想していました。

それでも、自分の信じたコーヒーの味を提供し続けることをやめてはいけないと思っていたし、ノルウェーのオスロのカフェそのままを体験していただきたかったので、システムや接客を含めできるだけノルウェー式を再現してきました。

それから2年が過ぎた2014年、念願の自社のロースターを都内に作ることができました。
ここからフグレンのプロファイルを持った、独自のブランドのコーヒーを発信していくことによって、お客様とさらに深いコーヒーの魅力を共有していく方向へと向かい始めました。

 2016年12月に訪れたケニアのKaMWANGI Factory

2016年12月に訪れたケニアのKaMWANGI Factory

都内にも様々な新しいロースターが増え始め、それぞれの個性を持った焙煎の仕方をしています。
それらに共通して言えるのは、昔の焙煎よりも確実に浅い焼き方になっているということです。
コーヒー豆は焙煎が深くなるにつれ果実味が少なくなり、同時に個性も消えていきます。
また、浅すぎると植物感が残り、甘さも構築されず美味しくありません。
質の高い生豆を手に入れられるルートが確立され始めた今、どのように個性を表現するのかが焙煎のポイントになってきています。
それはもう浅煎りや深煎りという言葉では表すことはできません。
生豆選びが焙煎度合を決めていくと言っても過言ではありません。
 

気候の変動に大きく左右される農作物であるコーヒーは毎年同じ味になることはありません。
去年美味しかった産地が今年はそうでもないということが頻繁に起こります。
そのような厳しい条件の中で、良い生豆を手に入れるためには産地を訪れ、たくさんのコーヒーを飲み、できるだけ多い情報を収集する必要があります。

 

2012年にフグレントウキョウをオープンした時はまさか5年後に自分たちが訪れた農園から購入したコーヒーを、皆様に提供できるとは夢にも思っていませんでした。

自分たちが良いと思うものをこだわって作り続けて、それをたくさんの方に共感してもらえた結果、ここまで来ることができました。


これからも美味しいコーヒーを作ることに尽力していきますので、宜しくお願い致します。

New Coffee from Brazil!!!

まだ決して多いとは言えませんが、FUGLEN COFFEE ROASTERSのエスプレッソ豆を取り扱っていただけるパートナーショップが少しずつ増えてきました。
家庭では抽出することが難しいエスプレッソだからこそ、FUGLEN TOKYO以外でも飲める環境を増やすことが大切な活動のひとつだと考えています。
日本中どこに住んでいても気軽にライトローストのコーヒーにアクセスできることはFUGLEN COFFEE ROASTERSにとって大きな理想です。
そういう想いもあって、エスプレッソロースト用の豆の選定は私たちにとってとても大きな意味をもちます。


前置きが長くなりましたが、そんな待ちにまったエスプレッソ用の大切なコーヒーがブラジルから届きました!

''PEDRO SANTANA, Brazil''

Farm: Cafundo
Owner: Pedro Santana
Region: Piatā, Bahia   Country: Brazil
Altitude: 1360 masl Varieties: Catuai, Yellow Catuai, Bourbon
Harvest: June - September 2016
Soil: 砂質系土壌
Process: Pulped Natural

 バイーア州州都のサルバドルはブラジル第三位の人口を有する港湾都市

バイーア州州都のサルバドルはブラジル第三位の人口を有する港湾都市

PEDRO SANTANA夫婦によって運営されているCafundo農園はブラジル東部のバイーア州、ピアタという町にあります。
ピアタはディアマンテーナ高原の中に位置し、このエリアの標高はブラジルの中でも高く1200m前後で、その中でもCafundo農園は1360mに位置しています。
そのため、冬季は2度から18度と、品質の高いコーヒーを栽培するに適した環境です。
農園主のPEDRO SANTANAは以前、ブラジル最大の都市サンパウロに住んでいましたが、その忙しさから逃れ静かなライフスタイルを手に入れるため、1989年に友人からこの農園を購入し、現在は家族とともにここで静かな生活をおくっています。

 農園主のPEDRO SANTANA

農園主のPEDRO SANTANA

Cafundo農園があるバイーア州はほんの10年前まではコーヒーの産地としてあまり知られていないエリアでしたが、Cup Of Excellenceのような品評会での成功とともに徐々に頭角を現しました。

私たちのパートナーである、ノルウェーを拠点にするグリーンコーヒー専門商社のNordic Approachはブラジルでは3つのエリアから10種のコーヒーを取り扱っていますが、どれも6〜70ヘクタールの中小規模農園です。
その中でもCafundo農園は28ヘクタールある面積のうち5ヘクタールだけでコーヒーを栽培し、農園は10のエリアに分けられ、品種ごとに精製されます。

ブラジルのコーヒーは大規模農園で機械を使って収穫し、安く販売されているイメージを持たれる方も少なからずいるかと思いますが、この農園の年間生産量は200バッグと少量で、繊細でトロピカルフルーツのような風味が特徴です。

 右のデザインはパティオでのドライング風景をBendikが描き下ろした

右のデザインはパティオでのドライング風景をBendikが描き下ろした

Cafundo農園ではパルプトナチュラルとナチュラルの両方をプロセスで精製されていますが、私たちはパルプトナチュラルのコーヒーをセレクトしました。
普段私たちが取り扱うことが多いウォッシュドのプロセスと異なり、この精製プロセスでは果肉を除去したのちに水洗せずにパティオの上で乾燥させます。
そうすることで透明感がある中で、完熟した果物のような甘さも印象的なコーヒーになります。

今回、FUGLEN COFFEE ROASTERSではPEDRO SANTANAのコーヒーをエスプレッソ用と同時にフィルター用にもローストしています。
ベースとなるトロピカルフルーツのようなフレーバーの他に、アーモンドやミルクチョコレートのような甘さと、アプリコットのような爽やかな酸の質感を感じて頂けるはずです。

アイスラテやアイスアメリカーノとしての飲んでも清涼感があるので、これからの季節が待ち遠しくなりますね。

ぜひ一度おためしください!