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Merry Christmas from FUGLEN

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あっという間に今年も12月を迎え、渋谷にあるロースター周辺もクリスマスのイルミネーションで賑やかになってきました。

この時期になるとノルウェーではいろいろなロースターがクリスマス用に特別なコーヒーをリリースする習慣があります。
ノルウェー語で ''Julkaffe'' (ユールカッフェ)と呼ばれるクリスマスコーヒーを大切な人にプレゼントしたり、ちょっと特別な朝の一杯として楽しまれています。

もちろん、オスロに本店があるFUGLEN COFFEE ROASTERSでも特別なコーヒーをクリスマスパッケージでご用意しました。
また、今回はこのコーヒーの生産者へ生産背景やストーリーを直接インタビューしています。
今回のNewsletterでコーヒーの背景を想像しながら、実際にお店やご家庭でコーヒーを楽しんで頂ければとても嬉しいです。

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EL PANTANAL / HONDURAS

Producer: Marysabel Caballero & Moises Herrera
Farm nameEl Pantanal
OriginChinacla, La Paz, Honduras
Roast profile: Filter roast
Growing conditions1500 – 1600 masl
Cultivar: Catuai
Harvest season: January 2017


 

ホンジュラス、マルカラに位置するEl Pantanalは、キャバレロファミリーが生産する農園の一つです。
4代目にあたる生産者のマリザベル・キャバレロと夫モイセスは、マリザベルの父ファビオとともに約200ヘクタールの土地でコーヒーを栽培しています。

マリザベルの父ファビオはホンジュラスのコーヒーの品質向上をリードしてきた存在として有名です。
キャバレロファミリーは農園の環境に配慮し、継続的に健康的な農園の維持に積極的に取り組んでいます。
特に農園の土壌の健康状態に着目し、コーヒーが育つ環境を整えています。
肥料は牛や鳥の糞と、コーヒーの果肉(Pulp)を混ぜて作った、オーガニックの堆肥を主に使用し、加えてミネラル成分の堆肥も使用します。

収穫時期に雇われるピッカーは収穫時に二つのバッグを使用します。
一つは完熟したコーヒーチェリーのため。
もう一つは、未熟な豆やダメージのある豆を同時に取り除くためです。
完熟したコーヒー豆だけを選んで摘み取るなどの技術を求めるため、ピッカーには平均的な賃金よりも高い報酬が支払われます。

このような努力によって数々の賞を受賞し、2016年にはコーヒー品評会最高峰のカップオブエクセレンス・ホンジュラスで一位に輝きました。

 左からMoises Herrera と Marysabel Caballero

左からMoises Herrera と Marysabel Caballero

私たちと、プロデューサーのマリザベラ&モイセスとの出会いは2016年の夏が最初です。
彼らが来日した際にFUGLENのカフェと、当ロースターに立ち寄ってくれたことが最初のきっかけとなりました。
それは本当に偶然の出会いで、二人はカフェに行くはずが、間違ってロースターに来てしまい、話しているうちに彼らがCaballeroの名前で有名なホンジュラスのコーヒープロデューサーであることを知ったのです。
今でも忘れられないサプライズな日でした。

今年の2月には、小島がホンジュラスに農園の視察に行った時に、彼らの農園を訪ねることができました。
まだ、彼らのコーヒーを購入したことがないにも関わらず親切に農園の説明をしてくれ、現地でカップを取ることもできました。

その時、精製されたコーヒーがこうしてロースターに届き、クリスマスコーヒーとして皆さんにご紹介することができました。

今年の秋、彼らが改めて当ロースターに来てくれた際に、生産背景や彼らのフィロソフィー、パッションについてインタビューをしました。

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■農園の歴史について
 

この農園は1907年にMarysabelの曽祖父が始めました。

Marysabelで4世代目です。

2016年のホンジュラス・カップオブエクセレンス1位に輝いた、この農園の一番人気のコーヒーでもあるFinca El Puenteはグアテマラから働きに来たMoisesが1993年に始めました。

当初、El Puenteは投資のためにMoisesが購入しGuatemalaに帰るつもりでしたが、1996年にMarysabelと結婚したことで予定がかわりました。

代々続く保守的なコーヒー家系だったMarysabelは、他の土地に行くことは考えていなかったため、Marysabelの強い要望によりホンジュラスに残ることになります。

彼女の家系はコーヒー栽培に関しても保守的でしたが、Moisesは外から来た人間のため、新しいアイデアやチャレンジを試し、伝統と新しい試みの両方を取り込んだコーヒーの栽培で成功しました。

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■年間スケジュール
 

雨季である5月にまとまった雨が降り、その後コーヒーは開花します。

雨季の後、肥料(主に有機)を撒いて土を整え、新しいコーヒーの苗木を植えます。
枝の剪定は、5月の雨季の前に終わらせておかなければ、剪定した場所が乾かないためダメージが出てしまうからです。
調子の悪そうな枝を切ったり、土を管理したり、掃除をして農園の手入れをする。
また、除草剤は、働く人と土壌に良くないため、一切使用していません。

 

9月頃から、機械類のメンテナンスをし始め、パティオ(乾燥させる場所)やウエアハウスの準備を整えていきます。

11月の終わりまでには、収穫と精製に向け、すべての準備を整えておかなければなりません。


12月中旬から4月中旬にかけてが収穫時期です。
この時期には収穫、精製に100%集中しなければいけませんん。
収穫が始まると、ウェットミル(精製場)は24時間、週7日間、休みなく稼動します。
もし数時間でもマシンなどが止まると、大きな損害を招いてしまいます。

 

3月から7月はコーヒーの出荷作業が続き、ドライミル(脱穀)工程に追われます。

4月に収穫と精製が終了して間もなく、オフシーズンの計画を立てます。

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■休暇はありますか?

コーヒープロデューサーに休みはありません。

365日コーヒー栽培のことを考えています。

ただ、比較的時間の取れる7月から11月には、コーヒーを買ってくれているお客さんを農園に招待したり、また海外のお客さんを訪ねたりするときに休みを取っています。

また、それらの時期にはお客さんにコーヒーが届いており、そのコーヒーを味わうことができるため、フィードバックをもらう貴重な機会になります。
そのフィードバックをさらなる品質の向上に役立てます。

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■農園運営やクオリティ向上の転機はいつでしたか?

ホンジュラスで初めて行われた2003年のナショナルコンペティションで 3位入賞を機に、様々な農園を訪ねるようになって視野が広がりました。
父の代まではウエットミルを所有していませんでしたが、1996年からMoisesとコーヒーを作るようになってウェットミルを建設し、精製を始めました。

Moisesはコーヒーをとても大切に扱って精製し輸出業社に渡したが、残念ながら当時は他のコーヒーと混ぜられていたと語る。

「いつか、その努力が報われて私たちのコーヒーの違いに気がつくことを夢見ていた。」

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■コーヒー作りにおけるモチベーション

「365日、休むことなくコーヒーのことを考え続けて作ったコーヒーの味が、素晴らしかった時が一番嬉しいです。逆に残念な時は、お客さんの反応がイマイチだった時、とても落ち込みます。」

1年働き続けた努力は、最後のカップに注がれるまでわかりません。
そこですべてが決まるのです。

気候変動など、予期せぬ環境の変化による、カップクオリティのダウンのリスクももちろんあります。

しかし、長い付き合いのある、特別なカスタマーとは信頼関係が築けているので、コーヒーに関する詳細を正直に隠さずに伝え、それに納得して購入してくれます。

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■フィロソフィーとEl Pantanalについて

なぜ同じことを繰り返しているのに、異なる結果を期待するのですか?ということわざがあります。

毎日毎日ベストを尽くして行動し、常にどうすればもっと良くなるか考える。

例えばいろいろな品種を育ててみるなど、新しいチャレンジを試みています。

 

エル・パンタナルは農園の区画の一つで主な品種はCatuaiです。
海抜1560mに位置していて、Nordic Approachのために出荷しています。

Pantanal = 湿地帯の事で、栽培を始める前は湿っていて、何も育たないだろうと言われていました。

名前を付ける際、隣にJava種を栽培している区画、La Amazonas(アマゾン)があることから、アマゾンの隣の湿地ということでEl Pantanalと付けました。

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